2013年1月5日土曜日

円安の先にある罠

 円安のトレンドが止まらない。遂に1ドル88円を突破し、90円台も視野に入ってきた。国内製造業にとっては朗報である。このトレンドが継続し仮に100円を超えるようなことになれば、久しぶりの好景気に沸くことになるかもしれない。
 しかし諸手を上げて喜んでばかりはいられない。長らく続いた不景気の代償としてこの国の財務体質は瀕死の重傷患者のように脆弱になっている。これを放置したまま好景気に浮かれていると大きな罠が待ち受けているに違いない。それはハイパーインフレに、さらには財政破たん――すなわちデフォルト危機である。国債は暴落し金利は上昇、原材料・燃料の高騰が物価高を招き庶民の生活を圧迫する。
 円安で企業業績や国民の所得が回復すると同時に、税収を増やし赤字国債の削減に充当すべきであろう。さもなくば、小生が「ハンター」で描いたような暗い未来が待ち受けているかもしれないのである。

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