2013年10月23日水曜日

幸せを感じるメカニズム

 台風が一度に2つもやってくるというのに、金曜日にゴルフを命ぜられたとても哀れな社畜です。

 さて、今日はとても深くて小難しいお話をさせていただきます。と言っても、いつものように答えはありません。というか僕自身が今もなお、いえ、おそらく生きてる間ずっと悩み続ける命題かもしれません。

 ところで、皆さんはどういうときに幸せを感じるでしょうか? えっ、道でお金を拾ったとき?

とても寂しい人生ですね

 ちゃんと警察に届けましょう。話を戻しますと、僕は最近、そのことがようやくわかりかけてきたような気がします。幸福感というのはあくまでも相対的な比較の中で覚える感情であって、決して絶対的な境遇に対して覚えるものではないと。

 例えば年収2千万円の人と500万円の人がいたとして、どちらが幸せだと思っているか、それはこの数字だけでは計れないはずです。じゃあ、相対的ってなんだ?

 一つは、昨日と今日。或いは、他人と自分。昨日まで30万円だった給料が32万円になった――多くの人が喜ぶでしょう。でもそれは32万円という数字に喜んでいるのではなく、今までよりも2万円増えたことに喜んでいるわけです。或いは、同僚よりも少し多く貰っていることに喜んでいるわけです。

とても寂しい人生ですね

 永久に幸せになることはないでしょう。なにしろ、いつかその32万円が基準になってしまい、そのまま変わらなければすっと幸福感を覚えることが出来なくなってしまうのです。

 ここで話を変えて、僕の小説の話をさせていただきます。えっ、聞きたくない? それは困った人ですね。そういう人はさっさと寝て、明日も世界一不幸な自分を楽しんでください。

失礼だろう!

 申し訳ございません、言い過ぎました。さて話を戻しましょう。先日新作を発表した私は、しばらく執筆を休んで悠々自適に仕事の余暇を満喫する予定でした。でも残念ながら余暇はキャンセルとなり、すぐに次作に取り欠かざるを得ない羽目になってしまいました。なぜ? 答えは簡単です。

幸せになりたいからです

 じゃあ、幸せってなんだ? 1万冊売れたら幸せなのか? ★5つがズラズラッと並んだら幸せなのか?

 今の自分から見れば、それは幸せに違いありません。でも、仮にそうなったら、きっと幸せなんて感じないでしょう。逆にその後に出した本がそれよりも少なく、例えば千冊しか売れなかったとしたら、自分が世界一不幸だと思ってしまうかもしれません。バカな話です。今の僕からすればとても素敵なことなのに。でも実際これまでそういうことを繰り返してきたわけです。

 そんなことをつらつらと考えながら、僕はようやくそのことに気づきました。そう、幸せを感じるメカニズムです。人が幸せの尺度としているのは、

期待値と現実との比較

 なのではないかと。こうありたい姿と現実の姿、その差異が人を不幸にしたり幸せにしたりする。もしそうであるとすれば、幸せになるのは簡単です。そう、

期待値を低く設定する

 これだけでいいのです。昨日までの自分や、他人との比較は一切やめて、自分がこうありたいという姿だけを比較対象とする。その”こうありたい”という姿も、出来るだけ手の届く現実的な範囲にとどめる。そして重要なのが、その期待値を変えないということです。千冊を期待値としたならば、仮に1万冊売れても期待値は変えない。そうすれば幸せでいられるわけです。でもたいていは1万冊売れたら次の期待値を5万冊にしてしまう。そこから不幸が始まり、よく芸能人にありがちな、過去の栄光に苛まれながら崩壊していく人生を歩んでしまうわけです。これも僕から見れば、不思議でなりません。売れなくなった芸人と言ったって、僕なんかからすれば、それでも十分成功者なわけですから。

 よく学校や会社で、「目標は高く設定しなさい」などと偉そうにいう奴がいますが、そんなものは無視です。そういう教えが人を不幸にし、思いやりに欠けた利己的な人間を生んでしまうのです。自分はバカで無能なダメ人間なんだ。そう思い続けることが出来れば、人生はバラ色に変わるに違いありません。

ほんとかよ・・・で、お前はバラ色なのか?

 毎晩泥酔し、次第に脳が溶けてきて、バラ色と言うよりも、むしろ桃色です。でも、これはこれで幸せなのです。

 

0 件のコメント :

コメントを投稿