2013年12月11日水曜日

個人作家の時給

 こんな話をすると気分を害する人がいることを百も承知で書きます。ついつい気になったのです。個人作家の労働に対する報酬は時給に換算するといくらなのだろう、と。
 もちろん個人作家といっても、様々です。アマゾンで年間なんとか賞に入賞したあんな人もいれば、僕のようにそれを鼻毛を抜きながら他人事のように眺めている間抜けもいます。なので今日は、その間抜けを例にとって検証してみたいと思います。

 先月、今月は売上げがとても好調でした。ですからこれは本来の僕の姿ではないことを前置きして話を進めます。(よろしいですね、税務署殿)

 先月の有料本の売上げはおよそ300冊でした。今月は10日が終わって50冊強。ということは、今月末には100冊から150冊になるものと予想されます。来月はさらに減って50冊か、いっても100冊まででしょう。そして再来月は新作の発表がありますのでふたたび300冊を目指すと。(本当かよ、おい・・・)
 以上から推測するに、一ヶ月当たりの平均売上げはおよそ170冊です。これがすべて250円の本だと仮定すると、1冊当たりの利益が170円ですから、1ヶ月の総収入が3、170円X170冊=3万円弱。

 次はいよいよ時給の計算です。3ヶ月に1作のペースで長編を発売することを前提としていますから、1日の平均執筆時間は2時間ほどでしょう。と言うことは1ヶ月で60時間。もう簡単ですね。

30,000円÷60時間 = 500円/時間

 サルでも出来る計算です。そうです、時給は実は500円だったのです。これが高いと考えるか安いと考えるかは、人それぞれでしょう。もちろん各自治体が決めている最低時給(800円強)には遠く及びませんが、メリットもたくさんあるのです。

1.実は趣味であって、収入はおまけに過ぎない
2.誰に指図されることもなく自由である
3.時間に縛られることなく、書きたいときに書けばいい

 これで最低時給の6割以上ものお金まが貰えるなんて、素晴らしいですね。複雑で難解な計算に敢えてチャレンジした甲斐もあったというものです。
 しかし忘れてはいけないことが一つあります。それは、

必要経費です

 パソコンや一太郎といった執筆に必要な設備投資は一切考慮していません。それよりも何も、僕の場合は、実はもっと大きな必要経費が隠されているのです。そう、頭のいい読者さまなもうおわかりですね。

酒です

 発泡酒を1日2本、ウィスキーを1週間にやはり2本、これがなければ小説なんて絶対に書けない僕にとっては、まちがいなく必要経費です。そうやって色々と考えてみると、

実は時給どころか大赤字

 なわけですね。

 やっぱり計算なんてしなきゃよかった、といまさら後悔している情けないオヤジでした。

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